理事長所信

上野原青年会議所2021年度 第35代 理事長 富田琢磨

 

 皆様想像してみて下さい。もしタイムマシンがあって10年20年後の未来へ行ったらそこはどんな世界が待っていますか。そこにあるのは夢の叶うまち上野原ですか、それとも空き家だらけのまち上野原ですか。現実に目を向けていけば人口が10年後には20%減少、20年後には40%減少。年齢構成の内訳をみると2030年には約2人に1人が65歳以上となり、全国的にみてもこのまちは超高齢化社会が進んでいきます。山間部に目を向けると、すでに限界集落化している地域がいくつもあります。都心部に近く自然に囲まれながら生活し通勤通学ができますが、働く場所が少なく、東京に比べて不便であるという理由から若者の人口流出に歯止めがかかりません。他方、富士山方面に観光人口の増加、近隣の高尾山にも年間300万人弱が訪れています。すぐ目前まで多くの観光客が来ています。さらにリモートワークの導入により、働き方や人生観が変化し、今まで以上に地方に魅力を感じる人が増えています。このチャンスを掴むため、まちの持つ魅力を考え、未来への種を撒かなければいけません。

 

 子供の愛郷心を育む
 近年、オンラインゲームやスマートフォンの普及により感覚的に学びとる「間接体験」が増え、外で遊ぶより、自宅にこもる子供が増えています。このまちは山林が8割と自然に囲まれていますが、自然を活かした遊びをする子供は減少しています。だからこそ、人工的なものではない本物の自然に触れ、自然体験の楽しさを学ぶことで、田舎の素晴らしさに気付いてもらうことが大切です。自分で体験した楽しい経験は、大人になっても忘れません。物質的に豊かな社会になり、さらに利便性を求めがちな現代において、子供たちに自然の魅力を教え、愛郷心を育んでいきます。

 

 青少年の「想像力」と「創造力」の育成
 このまちには「大月上野原桃太郎伝説」という全国でここにしかない魅力がありますが、市民が知らない、魅力を魅力と思っていないなど、発信が上手く機能していません。この資源を観光に活かすために、市民に周知していく必要があります。また、これからの未来を担う青少年は、急速に変化する時代に備え、多様な考え方を身につけることが求められていますが、このような「社会に直結した題材」を扱うことで、実社会につながる好奇心を掘り起こしていき、多様な視点と主体的な創造を育みます。そして、この「桃太郎伝説」を、このまち独自の価値で創造し発信していきます。

 

 持続可能な社会を構築するために
 何かを成し遂げるとき1人でも多くの同志が必要になります。上野原青年会議所のメンバーは、少人数かつアカデミー会員が多いため、共に学び、切磋琢磨しながら、会員の能力向上を目指していき、会員拡大に取り組んでいかなければなりません。また、SDGsにある持続可能な社会を構築し、「明るい豊かな社会」のために、これから直面するまちの大きな課題について一枚岩となって、地域に貢献し、どんな状況下においても積極的に挑戦していきます。この先、20歳から40歳までの人口が激減していきますが、それぞれの事業を通じて、近隣青年会議所、関係団体、行政、地域の方々、学生などと連携することで、より多くの人間関係を築き、このまちになくてはならない組織を築いていきます。

 

 最後に
 山口県にある松陰神社を何度か訪れたことがあります。ここから近代の日本が創られたと思うと感慨深いものがありました。その吉田松陰の言葉に「夢なき者に理想なし、理想なき者に計画なし、計画なき者に実行なし、実行なき者に成功なし。故に、夢なき者に成功なし。」とあります。自分自身が大きな夢を持ち、今よりもより豊かに、より幸せになりたいという気持ちは時代が変わっても変わりません。それぞれが主人公となり、このまちをより良く変えていくんだという主体性が、このまちの未来に繋がります。10年20年後、“訪れたい、住みたいまち上野原”を夢みて、多くの人たちが自然の魅力にひかれて、足を運びたくなる地域づくりを理想に掲げ、実行していきます。不確実性の時代だからこそ、若い我々が可能性を試し、様々な角度から挑戦し、小さな積み重ねが未来の成功の種だと信じ、この1年邁進していきます。

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